FXとは、「Foreign Exchange(外国為替)」の略で、日本語では「外国為替証拠金取引」と言います。簡単に言うと、世界の通貨を交換(売買)することで利益を狙う金融商品のことです。
「なんだか難しそう…」と感じるかもしれませんが、実は私たちの身近なところで日々行われていることと、基本的な考え方は同じです。
目次
円高・円安って聞いたことある?
FXの基本は、テレビのニュースなどで耳にする「円高」「円安」の動きに関わってきます。
例えば、
- 1ドル=100円 の時にアメリカ旅行に行くと、100万円で1万ドルに両替できます。
- もし帰国する際に 1ドル=90円 になっていたら、1万ドルを90万円にしか両替できません。
- 逆に、もし帰国する際に 1ドル=110円 になっていたら、1万ドルを110万円に両替できます。
この「円」と「ドル」の価値が変化するのを利用して利益を出すのがFXです。
FXは「通貨の交換」
FXでは、ある通貨を別の通貨に交換します。この交換のペアを「通貨ペア」と呼びます。
例えば、最もよく取引される通貨ペアの一つに「USD/JPY」があります。これは「米ドル/日本円」という意味で、米ドルと日本円を交換するという意味です。
- USD/JPY = 150.000 → 1米ドルと交換するのに150.000円が必要という意味。
FXで利益を出す仕組み
FXで利益を出す方法は、主に以下の2つです。
(1) 為替差益(売買益)
これがFXの主な利益源です。通貨の価値が変動するのを利用します。
【例:円安で利益を出す場合】
- 「米ドルが今後高くなるだろう(円安になるだろう)」と予想
- 1ドル=150円の時に、1万ドルを「買う」(この時、円を売ってドルを買うことになります)
- 予想通り1ドル=151円に「円安」になった
- 持っていた1万ドルを「売る」(円を買い戻すことになります)
- 1円×1万ドル = 1万円の利益!
【例:円高で利益を出す場合】
FXは「売り」から始めることもできます。
- 「米ドルが今後安くなるだろう(円高になるだろう)」と予想
- 1ドル=150円の時に、1万ドルを「売る」(この時、ドルを借りてきて売るイメージです)
- 予想通り1ドル=149円に「円高」になった
- 安くなった1ドル=149円で1万ドルを買い戻して、借りていたドルを返す
- 1円×1万ドル = 1万円の利益!
このように、**「安く買って高く売る」か「高く売って安く買い戻す」**ことで利益を狙います。
(2) スワップポイント(金利差調整額)
通貨にはそれぞれ金利があります。FXでは、金利の高い通貨を買って、金利の低い通貨を売ると、その金利の差額を毎日受け取ることができます。逆に、金利の高い通貨を売って、金利の低い通貨を買うと、金利差を毎日支払うことになります。
例えば、金利が高いトルコリラを買って、金利が低い日本円を売る場合、その金利差がスワップポイントとして毎日もらえます。ただし、金利差は日々変動しますし、為替レートが大きく変動するとスワップポイント以上の損失が出る可能性もあるため、注意が必要です。
レバレッジとは?
FXを語る上で欠かせないのが「レバレッジ」です。レバレッジとは「てこの原理」という意味で、少ない資金で大きな金額の取引ができる仕組みのことです。
例えば、レバレッジが25倍の場合、10万円の資金で250万円分の取引ができます。
- メリット: 小さな資金でも大きな利益を狙える可能性があります。
- デメリット: 予想と反対に動いた場合、損失もレバレッジをかけた分だけ大きくなるリスクがあります。
このレバレッジがあるからこそ、FXは少額から始められる一方で、リスク管理が非常に重要になります。
スプレッドとは
FXにおけるスプレッドとは、通貨を売買する際の「買値(Ask)」と「売値(Bid)」の間に生じる価格差のことです
この価格差が、FX取引における実質的な手数料となります。
1. なぜ「買値」と「売値」が違うの?
日常生活でも、海外旅行に行く際に外貨両替をする場面を想像してみてください。
例えば、日本円を米ドルに替える場合と、米ドルを日本円に戻す場合で、レートが少し違いますよね。
これは両替所が利益を出すために設定している差額であり、FXも同じです。FX会社は、このスプレッドから収益を得ています。
- 買値(Ask/アスク): 私たちが通貨を買うときの価格。少し高めに設定されています。
- 売値(Bid/ビッド): 私たちが通貨を売るときの価格。少し安めに設定されています。
この「買うときの値段」と「売るときの値段」の差がスプレッドです。
2.スプレッドは「コスト」
多くのFX会社では「取引手数料無料」を謳っていますが、実際にはこのスプレッドが取引ごとのコストとして発生します。スプレッドが狭ければ狭いほど、トレーダーにとっては取引コストが少なくなり、有利に取引を進められます。
例えば、米ドル/円のスプレッドが0.2銭(0.002円)の場合、1万通貨取引すると20円のコストがかかります。10回取引すれば200円、100回取引すれば2,000円と、取引回数が多くなるほどスプレッドの差は大きな影響を及ぼします。
3. スプレッドの単位
スプレッドの単位は、通貨ペアによって異なります。
- 円絡みの通貨ペア(例:USD/JPY、EUR/JPYなど): 銭(せん)で表記されることが多いです。
- 1銭 = 0.01円
- 円を含まない通貨ペア(例:EUR/USD、GBP/USDなど): pips(ピップス)という単位で表記されることが多いです。
スプレッドは常に一定ではない
多くのFX会社は「原則固定スプレッド」を提供していますが、これは「原則として固定」という意味であり、常に固定されているわけではありません。以下のような状況では、スプレッドが広がりやすくなります。
- 経済指標発表時: アメリカの雇用統計など、重要な経済指標が発表される前後は、市場が大きく変動するため、スプレッドが広がりやすくなります。
- 市場の流動性が低い時間帯:
- 早朝(日本時間の午前5時〜8時頃): 世界の主要市場(ロンドン、ニューヨーク)が閉まり、取引参加者が少ないため、スプレッドが広がりやすいです。
- 週末の深夜、年末年始、クリスマス: 市場参加者が少なくなるため、流動性が低下し、スプレッドが広がる傾向にあります。
- 突発的な出来事: 災害、テロ、政情不安など、予期せぬ大きなニュースが発生すると、市場の混乱によりスプレッドが急拡大することがあります。
スプレッドが広がると、同じ取引量でもコストが増えるため、特に短期間で売買を繰り返すトレーダーにとっては注意が必要です。
5. FX会社選びの重要なポイント
スプレッドの狭さは、FX会社を選ぶ上で非常に重要なポイントの一つです。
特に取引回数を多くこなすスタイル(スキャルピングやデイトレード)のトレーダーにとって、スプレッドの差は直接利益に影響するため、各FX会社のスプレッドを比較検討することをおすすめします。
スプレッドをしっかり理解し、賢くFX取引を行いましょう!
